【吉村外喜雄のなんだかんだ 】
~古典から学ぶ~
「一眼、二足、三胆、四力」
柳生新陰流の開祖「柳生但馬守宗炬」の書に、「一眼、二足、三胆、四力」 という言葉がある。これは、 柳生新陰流の奥伝といわれている。
「一眼」 | 剣道では、相手の目を見据えて勝負に挑みます。相手が何を考え、何をしようとしているのか、 相手を見つめて眼を離さないことです。相手の心を読むことであり、意味するところは、何事にも”精神一点集中” を第一とすること。 |
「二足」 | 第二に必用なことは、二本の足でしっかり大地をふんまえ、足腰がしっかりしていること。即ち” 基礎体力、土台”がしっかりしていることです。そのためには、日常の鍛錬が大切になってきます。 |
[三胆] | 三番目は、平常心の中での決断です。そして、その時の状況判断に基づき、”冷静沈着に大胆に” 攻撃を加えるのです。 |
[四力] | 最後は”決断力と実行力”です。そして、更に大きなパワー力をつける”集中力、胆力” が必要となってきます。すべての力を勝負に賭ける集中力が勝敗を決します。 |
■これをそのまま経営に置き換えると
「一眼」は、情報力になるでしょうか…。それは着眼点、
発想力だともいえます。
膨大な情報の中から、何を感じ取り、何を取り込んでいくか?
目指す方向を明確に示すために、しっかりとした眼力がいります。
「二足」は、時代の変化にも耐えうる企業の体質と土台をしっかり固めておくことです。 財務体質を強化し、人材を育成し、二本の足でこまめに稼ぐ努力がいります。
「三胆」は、明確な戦略に基づく目標を決定し、 決定したことに不退転の決意で全社一丸となって挑みます。
「四力」は、決断したからには迷うことなく、勇猛まい進する実行力でしょう。目標必達に向け、信念と自信をもって実行します。