【人生に達観した人】
人生に降りかかってくる災難。「それが人生だ」と達観して、何があっても今が最高!今日が最高なんだと、今この瞬間を喜び、
こうして生かされてある命のありがたさを実感できる。そして、すべてに感謝することができ、何があっても素直に受け入れることができる。
そんな人生に達観した人とは…。
一.三途の川を渡りかけて、引き返してきた人。
病気や事故、戦争などで、死の一歩手前を体験し、悟りを得た人。
二.幼い頃に貧乏のどん底を体験したり、倒産・死別など、何度も繰り返す苦難
を乗り越え、人生の機微に触れた人。
三.体力・知力の限界に挑む、荒行・苦行の末、自らの悟りを開いた人。
百円ショップのダイソー、矢野博丈社長の人生は、夜逃げに始まり、度重なる苦難の連続。そういった体験が、
人生の危機を乗り越える直観力を磨き、年商三千億円の巨大企業にまで育て上た。
両親を知らず、兄弟親戚一切なしの天蓋孤児で、孤児院から人生が始まった、カレーチェーン1番屋の宗次元社長。お二人は二番の人生です。
吉村外喜雄のなんだかんだ 第34号
~幸せな人生を歩むために~
「足るを知る-3」
前号に続き、(株)新経営サービース「バイマンスリーワーズ」からの転載です。
自然界は、生きとし生きるものすべてが共に生きることで、
バランスを保ってきた。ところがこの60年の間に急速に科学技術が進歩し、人間の幸せを追求する余り、
地球の生命バランスを崩してしまった。 自由主義経済の中で、生死を賭けた企業間競争、拝金思想が、地球を蝕んでいった。二十一世紀の人類にとって、 「勝つか負けるか」の闘争論理ではなく、「いかに大自然と共存共栄するか」という考え方の方に、 少しづつ舵の切り替えをしていく必要があるようです |
市場には競争原理が必用です。競争の中で企業が鍛えられ、共に体質が強化されていきます。
今、企業間のデジカメ戦争はすさまじいものがあります。商品寿命はわずか三ヶ月だという。
次々と新しい商品を市場に送り出し、生き残りのための戦いは熾烈を極める。
販売量で上位を占めた企業(キャノンやソニー)が、更に低価格の商品を市場に投入し、ライバル企業を蹴落としていく。
今後急速に勝敗が決して、二極分化されていくという。
競争相手を倒して、獲物のすべてを奪う「闘争」は、
いずれ己を滅ぼすことになる。 「競争」はどちらもレベルが上がるが、「闘争」は、相手が倒れるまで戦う消耗戦になってしまう。 肉食動物が草食動物を、草食動物が植物を、欲望の赴くまま食い尽くしてしまうと、 いわゆる食物連鎖は途切れてしまう。満腹のライオンは、鹿を目の前にしても見向きもしません。 自然に生きる動物たちは、そのことを本能的に知っているのです。ところが、 足るを知らない人間がその自然の摂理に背いているのです。 |
月曜夜八時のNHK番組「地球・ふしぎ大自然」で、蟻食いが、アリ塚に穴を開けて蟻を食べるシーンがあったが、
一つのアリ塚で食べる量は150匹くらいにしかすぎない。決して蟻塚を突き崩したりしない。
蟻たちに与えるダメージが少ないことが、蟻食い自らの生命を守ることになるのです。そのことを蟻食いは知っているのです。
禅修行の中に「生飯(さば)」という食事作法があります。ご飯は全部食べずに、
3~7粒くらいの飯粒を残すのです。これを池の鯉や小鳥など、他の生命にも分け与えるのです。
農村に行くと「のこし柿」という風習がある。実った柿をすべて採り尽くさず、
冬を迎える動物や鳥たちのために残しておく。昔は皆貧乏でした。食べものを残すような粗末なことは、誰一人しませんでした。
そんな時代の中での風習なのです。
必用な分を必用なだけ手元に残し、残りは人に差し上げ施す。謙虚で思いやりのある
「自利利他」の精神を、身につけていかなければならないと思う。しかし、
煩悩の世界に生きている自分には、とても難しいことです。
「足るを知る」の精神は、古来より日本人が持ち続けてきた、”みんな仲良く”
の精本人の心の奥底にあるアイデンティティなのです。