先週、商業界石川県同友会の皆さんと神戸視察に出かけた。神戸同友会の三月例会に参加し、裸一貫から年商180億円になった企業、
「甲南チケットの小林社長」
の起業家精神を学んだ。普段ともすれば忘れがちな、商いの基本、鉄則、時流をつかむことの大切さなど、学ぶべきものが盛り沢山あった。
もう一つ「私のお針箱」というお店を、
38店舗関西一円に展開していることも驚きであった。ウエストや丈などのサイズ直しのお店で、平成13年からは、靴・バックの修理、
合鍵複製サービスのお店、「くっく・
ぱっく」も十数店展開している。
よその企業が目もくれないニッチ(狭間)の商売に着眼し、チケットのお店と合わせて、神戸ではお店の名前を言うと、
知らない人がいないという”ブランド”にまで育てあげている。
翌日は、六甲アイランドの「ファッションプラザ」、神戸空港建設地、アウトレッドがある「ボルトバザール」、元町商店街などを見学した。
【吉村外喜雄のなんだかんだ 第24号】
~日本人のアイデンティティー~
「牧畜狩猟民族と農耕民族」
日本人は「農耕民族」
。国は小さく、野山には狩猟の対象となる野獣の生息が極めて少ない。
そのために日本人は、 太古の昔から農業に依存して暮らすしかない。
農作業は人手がかかる。村人みんな助け合って生きていかなければならない。
それに対して、西欧人、中国・東南アジア、中近東の多くの国々は「牧畜・狩猟民族」です。
より良い土地を求めて部族が移動する。移動のたびに、他の部族と争いになる。相手の言うことをすべて受け入れていては、
自らを守ることができない。それだけでなく、他の部族に生活の基盤を、根こそぎ奪われてしまうかもしれないのです。
一頃、日本人異質論がマスコミで話題になった。農耕民族と狩猟民族の気質の違いが、考え方や問題解決の違いとなって、
随所に現れてくるのです。
肉食が主体の民族は、ライオンやトラのように独立独歩、自己主張が強く、闘争心も強い。
一方、日本人のアイデンティティは「和」。草食動物の羊や馬のごとく、
集団で群れることが多く、人のために自分は一歩へりくだることを美徳とする民族で、性格もいたって温和である。
多民族国家アメリカで、民族間の争い事が頻繁に起きる。ロサンゼルスの日系人は、クリーニング業を営んでいる人が多い。
その他中国人などのアジア系、メキシコ人などのヒスパニック系の住民も、同じようにクリーニング業を営む人が多い。
アジア系は勤勉で良い仕事をする。顧客の評判がいい。それを嫉んだヒスパニック系の人たちが、日本人と、
韓国人の店に石を投げ、ウインドゥガラスを割ったりして騒いだ。
そのときの日本人の対応の仕方や、考え方が、韓国人を含めよその民族とはちょっと違うのです。
何が違ったのでしょうか? 解決の仕方が、世界の常識から見て、異質に見えるのです。
みなさんなら、どのように解決するでしょうか? 来週の金曜日の「なんだかんだ」で、その答えを出しますが、
それまでに考えてみてください。