【心と体の健康情報 - 136】
~幸せな人生を歩むために~
「な~んか…おかしい」
以下の文章は、致知1月号「三農七陶」(北川八郎・陶芸家)から抜粋したものです。
世の中な~んかおかしい、何もかもがおかしい。人も天候も社会も政治も、みんな、何かおかしい。
いつまでも企業のトップが頭を下げ、政界も私利私欲の毒まんじゅう。だから、誰にも投票したくない。教育界も混乱し、
学校の先生も自信を失っている。
子供達も学校に行く意味を見失って、登校しない子が増えている。その上、心を病んでいる中高校生のなんと多いことか。そして今年も又、
成人式が大荒れと
なった。
病院も医者も失敗を恐れ、恐れるあまり、また失敗を招いている。こんなに文明が発達しても病人は増え、子供を生もうとせず、
日本中が相互不信に陥っている。
こんなに豊かな日本なのに、すべてが、な~んかおかしい。
世界もおかしくなってきている。悪を退治しようと始めた戦争が、以前にも増して憎しみを生み出し、殺りくの応酬。
何故みんな仲良く共存できないのだろうか?
世の中すべて、な~んかおかしい。
バス停で女子高生が化粧している。交差点信号脇の植え込みは空き缶だらけ。
公の場でのマナーがなっていない。
「子供たちも母親たちも喋らなくなった」と、知り合いの自転車屋さんは言う。
黙って自転車を持ってきて、「パンク」の一言だけ。郵便局の窓口で、無言でお金を引き出し、にこりともせずに去つていく。
街で二人の高校生とすれ違った。仲良く歩いていると思いきや、携帯でそれぞれ別の人と話している。いや、話しているのではなく、
黙々とメールを送っている。
人は、一つ便利なものを手にすると、今まで持っていた大切な能力が失われていく。そのことに誰も気づかない。
車に乗れば足が弱くなる。柔らかい食品を食べていると、アゴが後退する。
空調の効いた部屋にいると、汗をかく能力が衰え、自律神経失調症が増える。
除菌にこだわって、すぐお腹をこわすようになる。
社会も天候も、山も川も、そして人間も正常なコントロールを失いつつある。
日本だけでなく、アメリカもイスラエルもイラクもみんなおかしい。世の中がこんなに豊かになったのに、人々はイラつき、人を信じられず、
利を求め、保身に走り、自分一人の幸せしか考えようとしない。
人はみんな幸せになりたいと思っている。だけど、な~んか…おかしい。
あれがない、これが不足と、求めることばかりで、人に与えることの喜びを知らない。