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外交下手の日本人

この2月の休日はすべてスキー漬け。
肉体年齢はまだ四十台後半くらいかな?
急斜面でのスピードとスリル感がたまらない。
筋肉痛もなく、たっぷり滑降を楽しんでいます。
明日からの二日間は野沢温泉スキー場。温泉につかって楽しんできます。

【吉村外喜雄のなんだかんだ 第19号】
~日本人のアイデンティティー~
「外交下手の日本人」

小泉首相は、二月十日の予算委員会で、靖国神社の参拝について、「日本には死者にまでむち打つ感情はない。 よその国の干渉は受けぬ」ときっぱり言い切った。ここまではっきり意思表示した首相は始めてだろう。
中国や韓国からの抗議にへっぴり腰だった日本。北朝鮮の拉致問題への政府の対応は、いっこうに進展しない。いずれも、 国民は腹立たしく、じれったい思いをしている。

国際社会における利害関係は、益々複雑になりつつある。日本は外交にもっと力を入れなければならない。ところが、 日本は国際社会に対して、なかなか独自の立場を貫くことが出来ないでいる。
米国も外交下手と言われている。日本は国の歴史は長いけれど、鎖国が解かれてからまだ百数十年、 外交の歴史は米国より短いのです。

外交下手の原因は、諸外国に対して自国の主張を貫く、 「言葉でわかってもらうノウハウ」がまったく確立していないことにあるという。
ヨーロッパ諸国の大学入試には、一般教養に”口頭試問”がある。 「ヨーグルトの作り方は」とか、「十九世紀の馬車について」とか、何を聞かれるかわからない。

この口頭試問で試されるのは単なる知識ではなく、「言葉の運用能力」や 「反射能力」です。
知らないことであれ、不得意なことであれ、何を聞かれても相手にちゃんと球を返しながら、 自分のペースに引き込む力を試される。入学後はさらにその能力磨きをかけ、適正とされた人のみが、官僚や政治家、 企業のトップになっていく
のです。

おぎの・あんな(慶応大学文学部教授) 「日本の道を考える」より抜粋

”森”元首相は、早稲田の弁論部で鍛えたことで知られている。
近年日本の中学・高校で、ディベートを戦わすことが盛んになってきた。私(吉村) も一度ディベートに参加し、ディベートを戦わしたことがあるが、言葉の運用能力、反射能力を磨くには、 大変良いことだと思う。

政治家や官僚だけでなく、私自身も他人に伝わる言葉、他人が得心する話し方で、自らの意思、 考えを伝えていく能力を身につけなければならないと思う。
日本には、「黙して語らず」「以心伝心」 といった沈黙の文化があるが、それでは今の時代、 同じ日本人でも通用しないと思うのです。

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