熟年離婚は妻の復讐-2
■劇団四季「マンマ・ミーア」
先週東京で、劇団四季のミュージカル 「マンマ・ミーア!
」を鑑賞しました。
1999年の春、ロンドンで開演してからヨーロッパ、アメリカで公演が続き、世界の観客動員数が1000万人を突破し、
記録更新中のミュージカルです。
東京公演も初演以来一年を経過し、今年の8月までの前売りで、夜の席はすべて残りわずかという人気である。
ヒットの秘密は、1970年代を席巻したABBAの ヒット曲を22曲も一つの物語に組み込んだことと、ストーリーと歌の、
みごとなマッチングにあるようです。
芝居が終わった後のカーテンコールでは、舞台で演ずる劇団員と、観客が一体となって盛り上がり、見ている私達を引き込んでいく。 観客層は二十代の女性が圧倒的に多く、おじさま族の私が観客の中に溶け込むには、少し時間がかかりました。
感想を言うと、同じように女性(但し三十代以上)に人気がある、ニューハーフのショウを、六本木の劇場で笑いながら見ている方が、
私には向いているようです。
私がおじさまであることを実感した日でした。
【心と体の健康情報 - 131】
~男の言い分、女の言い分~
「熟年離婚は妻の復讐(2)」
TV朝日放送、土曜の夜九時からの「それからの日々」は、久々に現代社会を掘り下げた、 重みのあるドラマだった。十時から後半の半分だけしか見なかったが、なんともやるせないホームドラマだった。
チャンネルを回したら、奥さんが、ご主人の父親に「離婚」を決意したことを告白
しているところだった。
ご主人(松本幸四郎)は某社の部長だったが、派閥争いに敗れて解雇され失業中。家族は、二十歳も年上の男性に不倫して、
誰にも言えず悩んでいる娘と、フリーターで定職に就かず、現実味の薄い夢を抱いている息子。
そして、フラワーアーチストとしての才能が認められ、個展を開くまでになった奥さん(竹下景子)。四人家族である。
今の時代背景と家庭ゆがみを、みごとにドラマ化した山田太一の脚本演出。
見ごたえがあり、いろいろ考えさられる内容だった。
<印象に残ったセリフ>
・奥さん
「あなたは、ちっとも私のことをわかろうとしない。私は、家族にとって何なの?
もう犠牲になるのはまっぴらよ!好きなことをさせてほしい。自由になりたい!」
「縦てのものを横にもしようともせず、毎日家でぶらぶら。家事の一つくらい手伝ったらどうなの!」
・ご主人
「離婚したいって? 一体何が不満なんだ? 私は浮気一つするでなし、家族のために身を粉にして働いてきた。
住宅ローンも払い終わったし、何不自由のない暮らしをさせてきたじゃないか! 一体私の何がいけないというのか?
私がどんな悪いことをしたというのか?」
次回で、半年続いた「男と女シリーズ」を終えます。このシリーズを読み返せば、このドラマの家庭の何が問題なのか? どうすれば、夫婦の絆が回復するのか?おのずから答えが見えてくるように思うのですが?
この夫婦間には、二人で何でも話し合い、支えあう絆ようなものがない。夫は妻のことを何も知らないし、 妻は夫が会社でどんな苦労をして、命をすり減らしてきたか知らない。妻は自分の立場からしかモノを見ようとしないし、夫も、 妻のお陰で仕事に打ち込むことができたことに気づかず、妻にいたわりの言葉一つかけたことがない。