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ヤマト運輸の奇跡

【吉村外喜雄のなんだかんだ - 第1号】
~幸せな人生を歩むために~
「ヤマト運輸の奇跡」

元ヤマト運輸の社長”都築幹彦”氏の講演を聴く機会を得た。その講演から、今、私達が学ばなければならないことが、 数多くあることに気がつきました。そのポイントを今回から五回に分けてお伝えします。

老舗のヤマト運輸は、いつしか三流運送会社になっていた。再起を図るには、 従来のやり方でいくら経営努力しても、ライバル企業も同じように努力していて、見通しが立たない。 そこでヤマト運輸の社長は、国内の運送会社がまだ誰も手がけていない「宅配事業」へ軸足を移すことに、 社運を賭けることにした。

企業は「利益を出さなければならない」「顧客の信頼を得なければならない」。両方いずれも大事ですが、 利益を得ることより、お客様から信頼を得ることの方が更に大事です。
頭ではわかっている。しかし「儲かるか儲からないか…」、つい損得を先に考えてしまうのです。

ヤマト運輸は明治時代からの老舗。今までは、 松下電機の冷蔵庫などを運送していれば良かった。それを全部やめて、 田舎のお袋が都会の息子に送る小荷物だけを扱おうというのです。
業界での成功事例はない。誰ひとり成功しないと思っているから、役員会は反対。
二千名の労働組合も反対。しかし、「今のままでは、会社の将来はない…」

と説得を続けたのが、当時の”都築常務”なのです。

もし、会社が目先の「利益」に囚われていたら、現在のクロネコヤマトが存在しなかったでしょう…。
累積赤字で苦しみ、約千名をリストラして、喉から手がでるほど利益が欲しい…、そんな会社のお話です。

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