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教育勅語(3)

■「教育勅語」といえば、中村昭文さん

「教育勅語」といえば、中村昭文さんの顔が浮かんでくる。
中村さんは、伊勢市でレストランとウエディング事業を手がける青年社長です。
彼は若いながら、教育勅語をスラスラと空んじることが出来る…今の時代、大変めずらしい青年です。
「お金ではなく、人のご縁ででっかく生きろ!」と題した、中村さんの講演を幾度か聴いた。
高校卒業の時、学校の就職斡旋を断り、宛てもなく東京へ…。
ひょんな出逢いが縁となって、人生を切り開いていく…自らの青春体験記…聴衆に感動を与え、ヤル気・元気をいっぱい与えてくれる…。

彼が高校3年の時、悪さをして、35日間自宅謹慎処分を受けた。
その時罰として、毎日筆で「教育勅語」を清書し、暗唱するよう命ぜられた。
教育勅語を書いて覚えたのです。これが後に、彼の人生に大きな"幸運"をもたらすことになる。
事業経験豊かな年配者に目をかけられ、ご縁が広がり、起業家を志す中村氏を助けるのです。中村さんをして、教育勅語は「人生の宝」 と言わせることになる。



【心と体の健康情報 - 587】
~歴史から学ぶ~ 「教育勅語(3)」

「教育勅語」は、大きく分けて第一段の前文、第二段の本文、第三段の後文から成り立っています。今日は、前回の本文に続き、 第三段の後文を紹介します。

コノ道ハ、実ニ我ガ皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ、 子孫臣民ノトモニ遵守スベキ所、
 之ヲ古今ニ通ジテアヤマラズ、之ヲ中外ニ施シテ悖
(モト)ラズ

「このような道徳は、実にわが皇室歴代の遺された教えであり、また、あなた方の子孫も、末永く守ってゆくべきものですから、 古今を通じて誤りがなく、どんな世界でも通用する立派な道徳であります」

朕、ナンジ臣民トトモニ拳拳服膺 (ケンケンフクヨウ)シテ、ミナソノ徳ヲ一ニ
 センコトヲコイ願ウ

「これは、我が皇室の祖先がされてきたことであり、また一般国民も昔からやってきたことだから、私もあなた方と共に、 これらの徳目を一生懸命守り通したい。
決して一方的に"ヤレ"と命令しておられるのではなくて、むしろ明治天皇ご自身が、これを率先実行していこうと、 決意を表明しておられるのであります」

以上、3回に分けて「教育勅語」を紹介しましたが、どのように受け止められたでしょうか? 道徳で、一番よくないのは、 教える立場の親や先生が、自分がやりもしないのに、一方的に子ども達に道徳を押し付け、守らせようとすることです。
勅語の中で明治天皇は、我が祖先が実践してきたことであり、また私達の祖先もやってきたことだから、国民の皆さんも守って欲しい。が、 その前に天皇ご自身も、率先して一生これを守っていくと、決意しておられるのです。

教育勅語は、天皇が国民と共に守るべき道徳の根本を、明らかにしたものです。
つまり、天皇の独占的な命令でも、強制でもないことが、教育勅語に書かれているのです。
この学びから、道徳教育を考えるとき、私たち自身が、それを本当にヤルという覚悟を持ち、率先垂範する姿勢を見せることが、 大事になってきます。
口先だけで道徳を説いたり、職場に、何項目もの尊守事項を張り出して、守らせようとするのは…効果を期待するだけ、 野暮というものでしょう。

論語の友より

明治・大正の頃に日本人が持っていた、高い倫理感と道徳心は、論語と教育勅語によるところが大きかったように思う。 野口英世や渋沢榮一の伝記を読むと、幼い頃の母親は偉かった。その影響が大きかった。

渋沢榮一の母親は、ハンセン病の人をお風呂に入れて、背中を流してあげていました。
渋沢少年が「お母さんやめてください」と言うと、「おまえは何を言っているのですか。この病は、 自分がなろうと思ってなったのではありません。運が悪く病気になったのです。私はそれだから、何でもやってあげたいのです」と、 諭したそうです。
当時の日本人には「無私の精神」を内面化され、「私利私欲」がない人が多かった。
渋沢榮一は「片手に論語、片手に算盤」を唱え、「道徳経済合一論」を主張し、「会社を経営するには、 高い倫理感と道徳心をもって行うべきである」という思想に基いて行動している。

「理念と経営7月号/対談・不可能を可能にする経営」より

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2008年07月25日 14:50に投稿されたエントリーのページです。

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