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孔子の教え/思いやり

■最高の子育て
大阪の"お好み焼き千房"中井政嗣さんが主催する「50キロ歩破チャレンジ大会」
が、先週の土曜日に催され、 川人正臣さんの会社や、ご家族の皆さんが挑戦した。
次の日の日曜日、奈良県の川人さん宅を慰労訪問。ご家族の体験を伺って、みん
なが共通の困難に挑み、達成感を共有できたことは、何にも勝る素晴らしいことだ
と思った。
奥様、お嬢様、みんなが励ましあい、10時間歩き通しての完走。小学四年の長
男は、お父さんの腰に結ばれたロープに引っ張られて完走した。足はまだ痛いと
いう。親子が一つの絆で結ばれ、励ましあったから出来たこと。手にした子ども達
の自信は大きい。次なる挑戦へ…夢は膨らむ。

公園の桜は今が見ごろの満開。途中、宇治平等院と、奈良興福寺周辺を散策。
真っ青に晴れ上がった春の香りを、たっぷり満喫した。


興福寺・五重塔

奈良公園・鶯池

【心と体の健康情報  - 239】
~古典から学ぶ~ 
「孔子の教え/思いやり」

論語には、心に残る文章が沢山出てきます。以下の文もその一つです。
「己の欲せざるところは、人に施すことなかれ」
              (顔淵第十二・衛霊公第十五)
「自分が嫌だと思うことは、人に無理強いしたりしない」

この論語の一節は、日本人の心の底に根ざしている優しさでしょう…。
その優しさも、今は薄れ、なくなってしまったようです…。
メルマガ236号で、フランシスコ・ザビエルが鹿児島の地にやってきて、
日本人が大変優れ、感嘆したことを本国へ書き送った。

ザビエルから三百年の後、明治の世になっても、その日本人の精神は脈々と
受け継がれている。それは、日露戦争で乃木大将が、旅順を陥落させ、敵将
ステッセルと会談したときの逸話の中に、見られる。

敗将ステッセルの一行は、白旗を掲げてやってきた。日本から来た新聞社の
カメラマンたちは、この歴史的一瞬を撮影して、勝利を華々しく祖国に報道し
ようと待ち構えていた。ところが乃木大将は、これを差し止めてしまった。

一体何故? 軍人にとって降伏することは、この上もない不名誉であり、
まして、その屈辱の情景を、これ見よがしに報道されることは、当人にとって
死ぬ以上に辛いことだからです。

かって西南の役において軍旗を奪われ、一死をもってその償いをせんとして、
果たせなかった乃木。ステッセルの辛い心の内が、痛いほどわかるのです。
武士の情けがわかる乃木は、心細かに配慮して、手厚くステッセルを出迎え
た。
本来、敗軍の将には帯剣は許されない。乃木は、それを特別に許している。
乃木は、この激戦で、二人の息子を戦死させた。そのことをステッセルは深く
哀悼し、相互にその善戦健闘ぶりをたたえ合った。
乃木の厚遇に感謝したステッセルは、自分の愛馬を乃木に送ることを約束して
いる。
この会談には、勝者のおごりも、敗者の卑屈もなく、共に祖国のために堂々と
戦った将兵の、誇りと満足と相互の尊敬とが、静寂を取り戻した戦場の茅屋
に、暖かい雰囲気をかもし出したのです。

論語の友1月号より

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