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サラリーマン川柳

言葉遊び、今日は”江戸川柳”。 江戸川柳は、まず「七七」を出題し、それに
「五七五」を付けさせる遊びです。笑点「大喜利」のネタにもよく使われます。

下の句の出題 「斬りたくもあり 斬りたくもなし
答えた上の句 「盗人を 捕らえてみれば わが子なり

・秀吉か、家康が出題したと言われている下の句。
○く□て、しかも△」 (丸く四角て、しかも三角)

・誰が答えたか、見事な上の句。
蚊帳(かや)の手を 一つはずして 月を見る
四角に吊られた蚊帳。四隅の吊り手の一つをはずせば三角になり、
そこから見上げる月は満月という詠み歌である。

・私のお粗末な上の句。
「お豆腐(□)を 斜めに切って(△) 皿(○)に取る」 これでは面白くない。
日の丸の(○) 国旗(□) を立てる 三脚へ(△)」
これも面白くない… 
おでん鍋(○) 卵こんにゃく(○△)  がんもどき(□)」
もうひとひねり…  
折り紙(□)を  折ってカブト(△) を  かぶる子(○)」 
サイコロ(□)で 目(○) の数競う 三人(△)
おにぎりを 握る母さん 魔法の手
なんてのが次々浮かんできた… 皆さんも、何かよい句浮かびませんか? 

【吉村外喜雄のなんだかんだ85】
~ことば遊び~
「サラリーマン川柳」

五月中旬に、毎年恒例、第一生命の「サラリーマン川柳優秀10点」が発表され
た。川柳は、その時々の世相がみごとにおり込まれていて、奥が深く面白い。
俳句の「五七五」を基本にしつつも、面白ければ字余りも可とし、季語も不要で、
自由奔放、楽しく詠い込むことができる。

●今年は、振り込め詐欺を取り上げた作品が、三点も入選している。
一位 「オレオレに 亭主と知りつつ 電話切る」
三位 「振り込めと 言われたその額 持ってない」
六位 「オレオレは マツケンサンバ だけでいい」

●家庭内を描いた作品も、相変わらず人気を集めている。
五位 「有害だ 混ぜるな危険! 嫁姑」 
七位 「残念! 俺の給料 妻が斬り」
八位 「何食べる? 何があるのか 先に言え」
十位 「ケンカして わかった妻の 記憶力」

●昨年の韓流ブームを反映して…
二位 「ぺと言えば 母はヨンジュン 父加トちゃん」
四位 「ヨン様かあ オレは我が家で ヨソ様さ」

■昨年、平成十六年の入選作から…
「やめるのか 息子よその職 俺にくれ」 「小遣いが 欲しい父も チワワの目」
「オレオレと 帰るコールに どちら様」 「課長いる? 返った答えは いりません」
「『へえ~』じゃない おまえのことだ 『はい』と言え」
「着メロの 『乾杯』が鳴る 通夜の席」 「リストラで 辞めれるやつは できる奴」 
「無駄省け 言っていた上司 省かれる」 「ゴミ出しを 忘れて会議 上の空」

■平成十五年の入選作から…
「タバコより 体に悪い 妻のグチ」     「ついに来た 俺も週休 七日制」
「化粧取り プールに入った ママはどこ」 「年収は ゴジラ松井の 一打席」

■平成十四年の入選作から…
「ふろの順 おやじ最後で 掃除つき」 
「あかちょうちん 会議の時より 意見でる」
「気分よく 100円ショップで ムダ遣い」
「プロポーズ あの日にかえって 断りたい」
「誰の子か わからぬままに 十カ月」 
「死ぬ前に 使ってみたい 保険金」

●夫の悲哀
「ゴミの日と 丸つけられた 誕生日」 「おならにも 家長のしめし 付ける音」
「まだ寝てる 帰ってみれば もう寝てる」 「いい家内 十年たったら おっ家内」
「運動会 抜くなその子は 課長の子」 「冷戦の 妻が六法 読み始め」

●我が家の妻もオバタリアン…
「目は一重 アゴ二重に 腹は三重」 「スカートの ホックつかんで くしゃみする」 
「お父さん やさしく呼んで ゴミ渡す」 「髪染めて 出かける妻に 犬が吠え」
「オバタリアン 三人寄れば 暴力団」 「妻の後 入る湯船に お湯を足し」

●ゴルフ川柳…一向に上達しない私!
「ドライバー 今のは素振りか 空振りか」 「何故ここに 前のホールの OB球」
「スコアーに くよくよするな その腕で」 「池に谷 俺は自然が 大嫌い」

●ブラックユーモア
「親孝行 したい時には 職はなし」 「マザコンと 言われて母に 相談し」 
「俺粗大 ゴミならおまえ 危険物」 「涙する 苦労語るにゃ 太りすぎ」 

読んだ人が「クスッ!」と苦笑し、「そうそう…」と共感できるのが楽しい川柳。
憎まれ口を叩いたり、叩かれたり…。世相に対する軽い”批評”や”ヒニク”が
詠み込まれている。川柳を詠む人の”センス”がかかってくる。川柳を通して、
世間のおかしなところが浮き彫りになる。

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