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神様と人間と動物の違い

■私の好きな言葉       詩人 坂村真民 

 だまされて善くなり   悪くなってしまっては駄目
 いじめられて強くなり  いじけてしまっては駄目
 踏まれて立ち上がり  倒れてしまっては駄目
 いつも心は燃えていよう 消えてしまっては駄目
 いつも瞳は澄んでいよう にごってしまっては駄目

人は困難に出会って初めて人間としての真価が問われる。
又、苦労を重ねた人間でなければ、人の苦しみや悲しみは理解できない。
うまくいっている時、すなわち順風満帆の時は、その人の本当の姿は現れ
てこない。人間の価値は、困難に出会った時、初めて試される…。

坂村氏のプロフィール等はこちらのサイトで紹介されています。
◆坂村真民の世界 http://homepage2.nifty.com/tanpopodou/

【心と体の健康情報 - 205】
~子育て心理学~
「神様と人間と動物の違い」

現代日本を代表する哲学者、芳村思風先生の”感性論哲学の世界”から…
「神様と人間と動物の違いは何か?」を考え、人間とは何かを考えてみます。

■まず 「神様と人間の違いは何か?」 
神様は完全である。ゆえに嘘をついたり、物を盗んだりはしない。一方人間は
神ではない、不完全な生き物である。完全な人間など一人もいない。人は過ち
をおかし、間違いを犯す。だから人間は皆、不完全なのです。だからこそ、過
ちを犯した人を許す心がなければならない。

不完全な人間が、自分の不完全さを棚に上げて、相手の不完全さをとがめる
のは、傍から見てこっけいである。自分がどれだけ正しいと思っても、それは
完全とはいえない。自らの不完全性を認めたとき、「謙虚」になれるのです。
不完全性を自覚せず、「傲慢」になったとき、 人間は人間であることを失格する
のです。

■ならば 「人間と動物の違いは?」 
人間は間違いを犯したとき、その間違いに気づき、改めようとします。
しかし、動物は間違いに気づかず、間違いを改めたりはしません。
「お猿軍団」のお猿が、調教師の膝に手を付いて、「反省!」のしぐさをするの
は可笑しい。いくら知恵が発達したチンパンジーでも、失敗を反省したりしない
ことを、観客は知っているからです。

人間には「夢」や「志」がある。そして、その「夢」や「志」を目指して生きようと
する。しかし動物は、今を生きることしか知らない。
「夢」や「目標」を持ち、より以上を求めて生きる。それは人間にしか出来ず、
人間的魅力の源泉であり、生きがいある人生の基本である。

今、あなたに「夢」や「志」がなく、今を生きることしか考えていないとしたら、
あなたは人間であることを忘れてしまっていることに、気づかなければならな
い。

人間は教育によって人間になる
少し前の話になるが、インドで狼に育てられた狼少年が話題になったことがあ
る。生後間もなく狼にさらわれ、狼に育てられた人間の子どもは、成長して四
つ足で走り、前足で食物を押さえて、口でむしり取るようにして食べる。
もちろん言葉もなく、ただ吠えるだけである。人間社会にもどされた後も、狼の
習性は変わることがなかった。

その事実によって、高度な知能を持つ人間は、「人間の中で生活することに
よって人間になる」
ことが実証された。人間に生まれたら、放っておいても人
間になるというのは錯覚である。

逆に、生まれて直ぐ人間の家族と生活を共にした犬が、二本足で立って歩き、
スプーンで食事をするということはない。犬や猫は、教育を施しても犬や猫以外
のものにはならない。
しかし人間は、環境によって人間以外のものになれる。教育がいかに大切か、
ご理解いただけたでしょう。高度な知能を持つ人間ゆえに、与えられた環境の
中で、限りない能力の可能性を有するのです。

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