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落合監督”オレ流”から学ぶ-2

西部がプレーオフの接戦を制してリーグ優勝した。130試合の長いペナントレースを制したダイエー、 わずか一試合で全てが泡となった。このメジャー方式、イマイチしっくりしない。
ところで、王や落合の練習量の多さは伝説となっている。一郎も例外ではない。
体調管理、道具類のチェック…、人の三倍はコンディションづくりに費やしているという。 
一郎は、昨年より一時間も早く球場入り。本拠での試合なら、五時間も前に動き始める。入念なマツサージやストレッチ体操に約一時間。 この積み重ねが、今期大記録達成の大きな要因になっている。                   
ベーブルース以降ずっと、本塁打の一発の魅力がメジャーの主流であった。
大記録を達成したイチローは、野球の本当の面白さを教えてくれている。

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~幸せな人生を歩むために~
「落合監督の”オレ流”から学ぶ(2)」

落合監督は、就任一年目でリーグ優勝した。何が優勝への原動力になったのか。
前号に続いて、マスコミのニュースから、そのヒントを探ってみた。

昨年十月、監督に就任したとき、選手を前にしての言葉。
「私は、三拍子そろった選手を作ろうと思っていません。来春のキャンプ開始までに、皆さん一人ひとりが、 人に負けないものを一つ、目標にしてきてください」
「今レギュラーであっても、ウカウカしていられません。来春のキャンプは厳しい…。皆さんに泣いてもらいます…」

二月、選手一人ひとりの能力を自分の目で確かめるため、キャンプ初日から「紅白戦」をやった。一軍・ 二軍の区別をせず、同じスタートラインに立たせ、70人全員一緒になって練習し、競い合わせた。
教えて育てるのではなく、ベテランや急成長している選手の練習を見習わせ、学ばせるようにした。
伸び悩んでいる選手には、何度となく「一芸を磨け」と言って励ました。

監督に自分の力が認められれば、誰でもレギュラーになれる。選手たちの闘争心に火が付いた。 自分のライバルは同じチームの練習仲間。徐々に選手の自主性が引き出され、強い球団になっていった。

【 落合監督が目指すチーム作り、三つの鍵 】
●第一の鍵…目標はっきり
 (1)日本一になる
  ・リーグ優勝ではなく、日本シリーズに勝って日本一になる
 (2)選手全員10%のレベルアップ
  ・「長所進展法」…欠点を直すのではなく、徹底して長所を伸ばしていく。

●第二の鍵…自ら成長せよ
 ・レベルアップするには、 一人ひとりが、自ら何をしなければならないかを
 考える。
  今までのように、コーチに言われてやるのではなく、自分で考えよ!

●第三の鍵…コーチも変われ
 ・コーチは教えることが仕事、 しかし我慢しなさい。選手一人ひとりをしっかり
  観察することです。そうすれば、選手が悩んでアドバイスを求めてきた時、
  的確な指導ができます。

落合はコーチスタッフに尋ねた。「貴方は、百人の選手を預かったとしたら何人育てられますか?」。十人とか、 三十人とか、答えが帰ってきた。
監督は言った。「百人の中で一人育てることができれば、立派な指導者です」それほど、人にモノを教えることは、 難しいことなのです。

監督も我慢した。五月は主力を怪我で欠いたり、チームの調子が出なかったりして、最下位になった。 そんな時でもじっと我慢して、今一つ力を出せない選手を使い続けた。そして耳元で「お前は絶対変えないぞ」とささやき、 選手を信頼した。
選手たちは、監督の信頼に応えようと毎日頑張った。実戦を重ねるうちに徐々に力がつき、育っていった。いつしか自信となり、 自らの力を信じるチームになっていった。
落合監督には「オレ流」の、自分勝手で我がままなイメージが一人歩きしている。
実際、監督に接してみると、「言葉」の使い方をすごく大事にしていることに気づく。
監督のひと言が、マスコミから歪曲して選手に伝わることが多い。慎重すぎるほど言葉を選ぶ。監督のひと声が、 多くの選手のヤル気を引き出し、エネルギーを与えた。

 

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