松井選手の活躍はすごいですね。今戦っているヤンキースとレッドソックスは、犬猿の仲。
ちょっとしたことがきっかけで、両軍入り乱れて乱闘騒ぎになる。
そんな時の松井選手の行動が面白い。みんなベンチから飛び出していく。
その後から、みんなと行動を共にしないと悪いと思ってか、仕方なくトコトコと出て行く。入り乱れた輪の外に立ち、
どうすればいいか思案しているように見える。
松井選手は、過去に怒りをあらわにした記憶がないという。ストレスは人一倍溜まるだろうし、イライラすることもしょっ中だろう。
ピンボールまがいの玉も飛んでくるし、ヤジもすごい。何故、怒らないのだろうか?
松井選手に聞くと、「怒ったらおしまい、怒った方が負け」と…。ムムッときた時に、自分の心に言い聞かせるという。
「怒りって、突然こみ上げてくるでしょ。頭が真っ白になるし、本能に近い感情だと思う。それを、もう一人の俺、つまり理性が抑えようとする。
理性が本能に負けるのは、情けないじゃん」。 この考え方が野球に結びつく。
やはり大物は違う。自らをコントロールし、律することが出来る。それが、どんな時でも冷静に期待通りの結果を出す。 四番の重責をみごとに果たしている。
【心と体の健康情報 - 167】
~日本人のアイデンティティ~
「古きよき心」
今年リーグ優勝したのは、過去の球団年間ホームラン数を更新した、
超エリート集団の巨人軍ではなく、貧打の中日であったことが愉快である。それにも増して、毎日入ってくる大リーガー情報と、
イチロー、松井の活躍が楽しく、心に残るシーズンです。
以下、ニューヨーク・ヤンキース広報担当、広岡 勉「ニュースの手帳」よりの抜粋です。
今年の三月末、49年ぶりにニューヨークヤンキースが来日し、大リーガーの開幕戦が日本で初めて実現した。
主催者や関係者の努力と、松井選手の活躍もあって、興行は大成功に終わった。そのかいがあってか、
帰国してからの反応も上々、「また日本へ行きたい」という声が多かった。
日本の印象については様々。最も多かったのが「日本は美しい」という声だった。
ジータ選手は、「何十万、何百万の人たちがいるのに、ゴミが道に落ちていなかった。すごい驚きだった」と、感心した様子。
だが興味を持ったのは、その次に多かった声です。
「日本人はみんな心が美しい」。
お世辞もあるだろう。ただトレー監督の言葉は、社交辞令だけではなさそうです。
「挨拶をする時のお辞儀の仕方、頭の角度を見ても、人々の勤勉精神が見て取れる。
日本人の忠誠心はそういうところから生まれてくるのだろう。日本人から、「真心」の意味を改めて学んだという。
日本人の心のルーツをたどると、日本に影響を与えた思想家の代表が、儒教家の”孟子”だろう。孟子は、人間には生来” 人に忍びざるの四つの心がある”と説いている。
・他人の不幸を見て見ぬふりが出来ない | 「惻隠(そくいん) の心」 |
・自らの不正・悪を恥・憎む | 「羞悪(しゅうお) の心」 |
・互いに譲り合う | 「辞譲(じじょう) の心」 |
・善悪を見分ける | 「是非の心」 |
来日したヤンキースの皆さんからの褒め言葉。それを聞いた私達は、「へぇ~、そうなの」と、
面映い気持ちにさせられる。
長い歴史の積み重ねから培われてきた、日本人のアイデンティティ「古き良き心」。
今一度、日本人とは何かを見つめ直すと共に、古くから伝わる日本の良き心を、に受け継いでいかなければならない。日本人は、
もう少し日本人であることに、誇りを持つべきでしょう。