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あるがままに受け入れる

【心と体の健康情報 - 153】
~幸せな人生を歩むために~
「可能性思考能力/あるがままに受け入れる」

先日の”坂東弘康”氏の講演の続きです。
あの偉大な”松下幸之助”は、”可能性思考能力”が誰よりも高かったという。
”可能性思考能力”とは、「現実をあるがままに受け入れること。その上で、 何事にもプラスの発想で受け止めることができる能力」のことをいいます。

ある時、塾生が松下幸之助に質問した。「戦国の逸話て”ホトトギス”がよく知られています。三人の武将の内、 どの武将の考え方に賛同されるでしょうか?」

信長は「鳴かぬなら、殺してしまえホトトギス」。秀吉は「鳴かぬなら、泣かせてみせようホトトギス」。家康は「鳴かぬなら、 泣くまで待とうホトトギス」。
ご存知、三人の個性をみごとに表現した逸話です。

鳴かないホトトギスは、もしかしたら”障害を抱えている”のかもしれません?
そのホトトギスに、信長は「殺してしまえ」と言う。それは惨いことです。
秀吉は「鳴かせてみせよう」と言う。「褒美をやるから、鳴け!、秀吉のたっての願いじゃ、鳴け!、何で鳴かぬのじゃ、鳴け! 」。これではイジメです…
家康は「鳴くまで待とう」と、ユウチョなことを言う。これでは、一生が終わってしまいます。為るものも為りません。

幸之助はそれ対して、「わしは、三人のどれでもないなぁ~」と言う。
しいて言えば、「鳴かぬなら、それもまた好しホトトギスやなぁ~」と…

人にはそれぞれ、得手・不得手があります。勉強ができなくても、手先の器用な子もいます。今の学校教育は、 勉強ができない子はダメな子として、スパッと切り捨ててしまう。どんな子にも、その子にしかない持ち味、 キャラクターがあります。
まず、「在るがままに受け入れる」。「それもまた好し」と受け入れた上で、 「その子が持つ素晴らしい持ち味は何なのか? それを見つけ出して、育てていく。それが教育であり、人材育成ではないか。 それが親や、幹部の仕事やろぅ」と、幸之助は言うのです。

可能性思考の前提条件は、「現実をひとまず、在るがままに受け入れる」ことなのです。売上が低迷し、赤字体質の企業。 その現実をまず受け入れ。何故そうなのかを見極めた上で、プラスの発想に導いていく。経営者・ 経営幹部の可能性思考能力が問われるのです。
マイナス思考をプラスに転換するキーワードは、「それもまた好しホトトギス」なのです。

その上で松下幸之助は、事実を在るがままに受け入れるには、「素直な心」 が大切だと言っている。「素直」というと、 一見弱々しいイメージがあるが、 この場合の「素直」には、極めて積極的・ 前向きな意味合いが含まれているのです。

幸之助が会議の席で、「素直に」と発言したときは、「前例や周りの意向に捕らわれるな!」と言っているのです。
「数年前に失敗した事例があります。だからダメだと思います」と発言した社員に、「君、素直でないなぁ…。 前回ダメだったのなら、その原因を追究して、どうやったら旨くいくかのアイデアを出すのが、今日の会議ではないのか?」 と幸之助は言う。
極めて積極的にアクティブなイメージで、「素直」を幸之助は使うのです。
「自分の失敗体験や、自信のなさからくる捕らわれの心」、「素直でない」原因はここにあるのです。

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